ネタバレ注意!!
神喫の振り返り。
発行して一年経ちました。
過去に読み返してみての感想を徒然と書いたヤツに加筆しました。
全体的にお説教臭い話だったな……と振り返り。
最後のひびきの長セリフが長すぎた……と思うんですけど、あれを入れなきゃ、話が終わらない気がしたので、しゃべらせました。まあ、話全体の総括ですね。
面白い話を書いたと自負はしているんですが、若干、ひびきが「私」すぎた部分が最大の反省点。
「オチが悪い方向に行くのがわかりきっているのが残念」とか「それが最後の希望に繋がるって良かった」とか、様々な意見を頂いてます。
どちらかというと、若い方の心に響いていると聞いてます。
狙った層に届いたのが嬉しいです。
どうやら、自分でもよく分からないピタゴラ装置まで発動しているようで……。
何事も縁なのだろうな、と思います。
毎回同じような描写をいれたのは、短篇連作として参考にしているキノの旅を意識してのものだったのですけど、そのおかげか、毎話、新鮮に読めるという感想を頂いたのは新鮮でした。
「ひびき」「かなで」は二人をキャラメイクしたときに放映していた「スイートプリキュア!」からとりました。
つまり彼女たちは2012年頃からいます。歴史が長い方のキャラです。
カナタの元ネタ……古森もその頃からいます。
この同人誌版はリメイクを4回ほど繰り返して書いてます。
二個前のリメイクは結末まで書き終えてあり、ネット上のどこかにあります。ジャンルはいわゆるラブコメです。ひびきがツンデレです。
多分、この同人誌版神喫もラブコメにできたとは思うんですが、ふんわりと要素だけを取り込んだだけにすませたのは、テーマ過多になるかな、と思ったためです。
アマチュアの小説は登場人物の描写が多すぎで、情景描写がほぼないものが多いけど、
私の作品はふたつの兼ね合いが丁度良いという講評を頂けたりしてもいました。うれしい。
この場を借りて、読んでくださった方、感想をくださった方、また、編集作業を手伝ったくださった方、皆様に感謝します。
チャプター1
リメイク前の神喫の話をリメイク。
元々は全く違う話のネタだったのですが、「あれ、こっちの方が合うのでは……?」と当てはめてみると、しっくりきたというネタです。
リメイクにあたって、この話を持ってきたのはネタ切れってワケではなく、当時一番キレのあるネタだったので使い回しました。
オチがオチなので、非常にセンシティブだとは思うのですが、普通に読んで頂ければ、言いたいのがその部分でなく、「夫婦愛が冷めた」話なのは伝わると思います。
神喫って、「愛」のネタで結構書いている話なので、第一話として、この話を持ってきて良かったと思います。
同性愛を扱った意味については、読者の方々に任せるしかないのですけど。
(流石に腐女子に間違われたのはショックだった……同性愛=BL思考はマジでやめてくれ)
チャプター2
まず最初に。
カナタ、履歴書のフリガナをちゃんと読め。
カナタの描写に気合いを入れました。無茶苦茶入れました。
でも、ひびきは面食いではないので、美青年描写がふんわりさせています。
ただ、カナタは絶世の美青年です。でも、カナタは自分の顔があまり好きではないため、その顔に惚れた人間に対して、嫌悪感を感じてしまう傾向があるようです。
惚れっぽいのと対極にいるひびきは書いてて、楽しいです。
ネタとしては、「人は操り人形じゃない」「操られた人間は人形になる」というところから。振り返ると、ドール=ガールのイメージがあったのかも。
チャプター3
初出は某企画より。実はチャプター2より先に書いてます。
二人だけの話を書きたくって……。
半分実体験だったりします。恋愛における誠実って何?ほれたはれたとかもう訳分からない。
カナタの「欲望」と「願望」を「食事」にたとえた台詞は結構お気に入り。
チャプター4
初出はコミティア121のフリーペーパーです。
「この話は最終回にすべき話だ」
「どうして先輩の立場をひびきにしなかったのか」
というキツい指摘が色々あったので、なかった話にしていたのですが、1年ほど経った後、改めて読み返すと、なかなか良いじゃん、と思ったので、web上ではチャプター4として公開しました。
(新人賞投稿の際、チャプター5と入れ替えました)
誰かの足を引っ張ったり、誰かのモノを奪ったりしてまで、栄光を目指す人・コンテンツに一石を投じたかったので書きました。
今でもいる……というか、今の方が多いですよね。
チャプター5
リメイク前神喫にあった話のリメイク。
願い事はほぼ同じですが、友人の女性は、ひびきの設定が変わったことから、
ひびきの大学のOGと変更しました。
ネタの元ネタは大学時代の友人に裏切られた実体験から。
友人としたら、同じ立場なのに、「彼女は友人が出来ない。まひろは私がいなくても友人が出来る。だから私は一生の彼女の友達でいてあげるんだ」って捨てられたんですよね。
つまり、友人としての天秤をかけられたわけで……。
自分の人生は自分だけのモノって分からないとダメだよ、って彼女に話したかった。
どうして他人の人生を自分が背負うの? って話を彼女に聞きたかった。
今は振り切っていますが、あのときはショックが強すぎましたね。
一生の心の傷と言って良いほどです。
チャプター5
有線のクリスマスソングから発想を飛ばしました。
一応、キャラ設定は作っていたのですが、(チャプター2でハルカさんの設定は出していますしね)はっきりと描写したのはこの話が最初だと思います。
この話でストーリーの方向性をはっきりとさせました。
家族関係を書かねば、ひびきとカナタの関係が進まないと思ったので。
ハルカさんのモデルは孤独のグルメのゴローちゃん。
実は武闘派なのかな、ハルカさん。
チャプター6
とにかくキャラの名前に悩みました。
ネタ元はチャプター2と同じ。
こちらは訣別パターンです。同じテーマで2パターン書けて良かった。
子供の意志を信じてあげるのが親の役目だと思うのです。
サブタイトルは星のカービィスターアライズの楽曲「おとめたちのやみとのたたかい」を意識しています。
末永く爆発しろと思います。また登場させたいなあ。
チャプター7
槍田のキャラを濃くなりすぎたのが反省点。
濃いぐらいで丁度良かったかな……。彼で、一本書けるぐらい濃いキャラに仕上がってしまいました。
元々ビジュアル系の設定だったのですが、考えていくうちに、ガタイがいいお兄さんが出てきました。どうしてこうなった。
実は既婚者。そして下戸。好きなのはノンアルのカシスソーダ。
再登場予定だったのですが、結局出せなかったのが残念です。
ストーリーとしては、人の人生はそうそう終わるモノじゃないし、終わらせるモノでもないし、人生の命題はひとつしかないわけじゃない、ってことを書きたかっただけの話です。
実際そうだと思いますしね。人生は何があるかわからないものです。
私が今小説書いているのも、同人誌が出せたのも、奇跡でしょうし。
サブタイトルはチャプター6と同じ元ネタと、「清水の舞台から飛び降りる」から。
槍田の正体の伏線を効果的に張れて良かった、とそっと胸をなで下ろし。
チャプター8
米津登場回。改めて読むと腹立つな、こいつ。
ひびきの妹、かなでの居場所が薄らと。でも、彼女の所在をださなかったのはワザとです。
生産性とかそういうので悩んでいた時期でもあり、無産な自分に嫌気を差していた時期でもあり。
役に立たないことを無駄と切り捨てる世の中が息苦しいって言うのもあり。
神と悪魔の設定がごりごり出してきています。よかったのかな。
自分でも異色の話だったので、書きにくかった話です。
その分エモいんですけどね。
チャプター9
「身勝手なヤツ」に振り回される店長を書きたかったんです。
そして、悪魔の言葉に振り回される店長の姿も書きたかったのです。
ここの「身勝手なヤツ」は創作物でチヤホヤされて自惚れる向上心を持たないヤツがモデルです。
「泣いたもん勝ち」っていうのがイヤだなあ、ということを書けて良かったです。
チャプター10
MITEはリメイク前はキーパーソンとしていましたが、こっちは端役です。
他人を思い通りにさせたい系の願いの話なので、大きなしっぺ返しを書けて良かったです。
店長の悩みを大きくさせていく話として、いい効果をしたと思います。
次に続く話で終わった話ですね。
チャプター11
店長、ぶっ壊れる話です。エモいです。
で、ひびきのおかげで治る話です。エモいです。
ひびきが自分の答えを出す話です。エモいです。
伏線をすべて回収したと思うのですけど……。抜け漏れあるかもしれません。
ひびきのセリフが長すぎたかなあ、というところが反省点です。
これも次に続く話ですね。
タイトルは好きな楽曲からです。意味は「唯一無二」。
「最愛の人」という意味もあると知って、ああ、意味深……とも思いました。
チャプター12
店長が答えを出す話です。
突貫で書いたので、若干文章に荒れが見られるのが……。
すみません。
ひびきの将来についての方向性も決まりました。
少しご都合主義だったかも……? と反省しています。
サブタイトルが良いと褒められたのがうれしいです。
エピローグ
通常回的なエピローグにしました。
ってなわけで、恋愛系の願い事で終わらせることに。
ゲストキャラに自力でハッピーエンドでしました。
世界のすべてを背負わなくてもいいんだと伝われば良いな、と考えたためです。
仮サブタイトルは「オセロ」が入っていたのですが、
オセロは商標登録しているので、こうなりました。
チャプター7から突貫工事で書いたのが後悔してます……。
ま、まあ。決着はついて良かったです。
今書いている「恩知らずの闇子さん」をよろしくお願いします。
いつか書く予定の「神様がいる喫茶店☆あくちぶ」(仮)もご期待ください!!