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リトルプレス「死者の代理人」

B6、16P、価格100円

表紙はありません。

一応、存在しているよ、という記録。
HOSHIDOさんに置いてもらっています。

あらすじは……あってないようなものですw

帰ってきたサザンクロス

「ちょっと待ってよ。どうして、あたしがあんたに拉致されなきゃいけないのよ」
「いいだろ、こんなに豪華なリムジンに乗ることなんざ、流浪のお前にはまずないだろうから、少しは得したと思えよ、クロス」
 いつもの通り、ホバーボードで旅をしていたあたしたちは、アデク村の近辺に来たとき、好敵手(フレネミー)の青年ヴィンと取り巻きのグラサン集団に捕まり、そのまま黒塗りのリムジンに連れ込まれた。
「おい、ヴィン。妹を襲うのはいいが、姉の私がいるのを忘れてないか?」
「襲わねえよ! クロスを襲ったところで返り討ちに遭うのがオチだ! って違う!」
 あたしの星形のチョーカーである姉さん――どうしてそうなっているのかを深く話すと一時間ぐらいかかるから割愛させて欲しいのだけど――が、代わりに聞いてくれる。あたしは姉さんをそっと撫でながら、
「姉さんの冗談は悪かったわよ。ヴィン、でも何も言わずに車に連れ込まれたらワケが分からないわ。さっさと話すなら、話しなさいよ」
「ここじゃマズいんだ。今、この車はオレの別荘に向かっている。そこで話をさせてくれ」
「はあ」
 あたしと姉さんの声は揃った。

 ★

 通されたのはプライベートビーチがある大きな屋敷だった。天気も良いこともあってか、磯の香りが気持ちいい。
「なあ、サザンクロス。水着があったら泳ぎたくなるか?」
「姉さん。あたしがクラゲでイヤな目に遭ったの、覚えてないの?」
 気持ちよく窓辺で海を見ているのに、姉さんは嫌みなことを言ってくる。
「クロス。風が気持ちが良いところ申し訳ないが、ちょっと窓を閉めてくれ。カーテンもだ。内密の話なんだ。それに風で資料が飛んで行ってしまう」
 振り返ると、なみなみとお茶が入ったガラスのサーバーとそれとお揃いのカップがテーブルに載っていた。ヴィンはその横に分厚いファイルを置く。お付きのグラサン集団はいない。チキンのヴィンにしては珍しや。
「ちょっと、コレを見てくれ」
 カーテンまでちゃんとキッチリ閉めると、ヴィンのファイルを覗き込む。
「アデク村の記事? ん? どういうこと? 新しい……。えっと。宗教? ん?」
「読めねえのかよ、全く! オレが読んでやる!」
「この地域の文字、ネイティブじゃないのよ、前、言ったわよね? あたしは旅人よ!」
 あたしはヴィンの明るい茶髪を掴むと大きく引っ張った。
「おい、やめれ。てめえはオレをはげさせるんか!」
「はげたっていいじゃないの。どうせ、その程度じゃないさ?」
「二人ともその程度にしておけ。話が脱線してる」
 姉さんの仲裁で冷静になった。ヴィンに一言無礼を詫びる。
「話を戻すぞ」
 ヴィンは咳払いする。
「この書類はアデク村の調査書類だ。これに書かれているのをざっと一言で言うと、今、この村は新興宗教が流行っている。そこでクロスに旅人として潜入してくれないか。観光にかこつけてるだけでいいんだ。写真とか撮ってきてくれたら万々歳だ。お願いできるか?」
「私たちは元々アデク村に行こうと思っていたから、別に構わないぞ」
「姉さん! 勝手に決めないでよ! ねえ!」
 思わず姉さん(チヨーカー)に触れる。
「アデク村に行こうって決めたのはサザンクロス、お前だぞ。寄る辺がない神官がいるってどこかで聞いたんだろう? もしかしたらあいつかもしれないって」
「まあ、そうだけどさ……」
「あいつって……? もしかしてお前ら、弟の手がかりが見つかったのか? 死んでなかったのか?」
 お茶をグラスに注ぐヴィンは尋ねる。
「まあね。あの事件から十年後の弟が映っている神官大学の集合写真を見ちゃったらさ、そら、希望も持つわよ」
「良かったじゃんか。じゃ、行ってこい」
 ヴィンは気持ちの良い笑顔で小型のカメラを差し出した。

 ★

 今、あたしは風を切るようにホバーボードで村を目指している。
 ヴィンと姉さんに言いくるめられた感じがちょっと悔しい。この気持ちを晴らすかのようにスピードを思い切り出す。姉さんはスピードを落とせと騒ぐけど、知ったことか。
「そういや、姉さん。考えてみてよ。新興宗教に毒されている村にいる神官がアイツって考えにくいわ。あんな弱虫がそんなアウェイでいられると思う? きっといないわ。このままトンズラしましょうよ」
「人は五年も経てば何もかも変わってしまうさ。十年、それ以上経ったら尚更だ。それに約束は基本的には守らないといけないぞ」
「そんなものなの?」
「そんなものだ」
 姉さんの言葉に若干心が沈む。弟と再会したいのは山々だけど、もしそうなら、ここではなるべく会いたくないな。ヴィンのいいようにされているのも沈んでいるのも理由だけど。

 ★

 村はシケた雰囲気だった。子供や若者の数が少ない気がする。少子化なのだろうか? あまり活気がない。
 村の奥まったところにある神殿だけは豪華だった。
 ま、豪華っていっても悪趣味だけどさ。いわゆる金ぴか成金趣味って言うヤツ。まだヴィンの方が上品だと思う。一応貴族のうちに入るだけはある、気がする。
 
 神殿の写真を撮っていると、
「あの、旅人さんですか?」
 神官装束の女性が話しかけてきた。スレンダーな体型で背が高い女性だ。あたしがチビっていうのもあるんだけどさ。ここに弟がいなくてなんか安心した。胸をなで下ろす。
「ええ。そうだけど。あなたがここの神官さん? しんどいわね。こんな新興宗教がいちゃ、本来の仕事ができないでしょ?」
「別に変わりませんよ」
 女神官は微笑む。
「なあ、サザンクロス。ずっと気になっていたんだが、神官の仕事って一体なんなんだ? 育成する大学があって、そこから地方に出向しているまでは聞いた。だが、そいつらは何をしているんだ?」
「姉さんって、変なところで無知よね。分かったわ。説明する」
 咳払いをする。
「神官っていうのはいわゆる不思議な『力』の持ち主のことよ。『世界を変える意志』って言われているわ。神官は大なり小なり、そういうのを持っているんだって。でも、神官って言っても具体的な神様を信仰しているというよりは……ううん。凄く、もの凄く雑に表現すると、その『力』を以てこの世界を良い方向に進ませようとしているって感じらしいわね。で、合っている? 神官さん」
「ええ。合っています。ご説明、ありがとう」
 神官は微笑む。
「ううん。つまりは私やサザンクロスがよく使う『アレ』に近いってワケか」
「直接『力』を見たわけじゃないから、確証は持てないけど、姉さんの言うとおり、多分近いと思う」
 姉さんはあたしのつたない説明に納得してくれた。良かった。
「立ち話は何ですし、こちらへ。ちょっとお願いしたいことがあるんです」
 女神官の言葉に何事か? と首をかしげた。

 通されたのは荒ら屋だった。こんな所によく人が住めるなあ、ってぐらいボロボロだ。
「ごめんなさいね」
 神官は申し訳なさそうに笑う。
「別に良いさ。話だけでも聞こう」
「喋るチョーカーって本当にいらっしゃるんですね」
 あたしは姉さんがチョーカーであるということを見抜かれていることに今気がついた。びっくりして目が落ちそうだ。
「やっぱり不思議な力を持つって言う神官だけあって、私がただのチョーカーではないって分かるんだな」
 に姉さんは笑う。
「聞いたことがあるんです! 不思議な姉妹の旅人の話。おとぎ話かと思っていましたが、実際にいるなんて、驚きです!」
 神官は目をランランと輝かせる。
「おとぎ話……」
 姉さんは引きつった声で笑う。
「ま、いいじゃない。おとぎ話だってなんだって。あたしたちはただ写真を撮って帰るだけよ」
「そうだけどな……。なんかモヤモヤが」
 なんか姉さんらしくない。細かいことに気にするようなタイプでないのに。
「あの。旅人さんにお願いするのは申し訳ないのですけど。探して欲しいものがあるんです」
「は?」
 突然の申し出にそんな声しか出ない。
「この村には破戒神官がいます。彼が持つグリモワールを探してくれませんか? あのグリモワールがあれば、きっとこの村の人々は救われます」
「どういうことだ?」
 姉さんは訝しげな声で尋ねる。
「あたしたちはただの観光できたのよ。正直、この村がどう転がろうか知ったことないの。それに名前も身の上も知らない根無し草にそんな大切なことを頼むモノじゃないわ」
 言ってやったぞ! いつも流されるあたしだけど、流石にこれで今回は断れるに違いない!
「もちろん存じておりますよ! サザンクロス=クロウエアさんですよね。通称・春風のクロス! 方々で人助けをしている不思議な旅人がいて、去った後には新しい季節が来たかのようになるというウワサを聞いております」
 そんなウワサがあるとは……。こっちはテキトウに適当にやっているだけなんだけどな。
「だからこそクロスさんにお願いしたいんです。この村のどこかにあるグリモワールを取ってきてくださいませ!」
 最敬礼されてしまったら、あたし自身どうしようもない。
「分かったわよ。探せば良いのね? 貰えるモノはちゃんと貰うわよ」
「ありがとうございます!」
 神官は明るい表情で再び最敬礼した。

 ★

 グリモワールを探して、って言われても、「観光客」のあたしにとってはこの村がどういう施設があって、どういう地理なのかとかわかるはずがない。
 ま、観光がてら探そうと姉さんと決め、最初に行くことにしたのは、新興宗教の神殿だった。
 金ぴかの悪趣味な成金神殿には難なく入れた。観光客って結構強い切り札ね。
 村人の説明は下手すぎて頭に入ってこないけど、ここの教祖のおかげで村は豊かになったそうだ。
「別に救われているのなら別にいいんじゃないのかしら。本人達がそれでいいならさ」
 説明係の村人がいなくなったので、姉さんに触れる。
「ま、そう言ったらそうかもしれないが……。こんな金だらけの神殿なんて、名産が特にない貧しい村で作れるとは思えない。それにヴィンがお前に調査を依頼した理由も気になる。若い層がいないのも気になる。もしかしたら……」
 姉さんが黙ってしまった。なにを考えているんだろう。
「ま、さっさと奥まで行って、あったら拝借して、なかったらなかったでトンズラしましょ」
 あたしは軽く姉さんを叩くと、お祈りをしている村人にバレないように、そっと最奥部に向かった。

「ここかしら? なんかイヤなエネルギーを感じるわね」
 最奥部は、金どころか、大ぶりの宝石がキラキラ下品に光っているトビラがあった。
「簡単にここまで来られたのもイヤな予感するが……。お付きの者がいないって不思議すぎる。ただ、気持ち悪い気を感じるのは確かだ。さっさと用事を済ませておさらばしよう」
 姉さんの言葉に頷くと、トビラを開けた。
 驚くほど軽いドアだった。拍子抜け過ぎて、こけてしまうほどだ。中は白と黒の部屋だった。表の無駄に煌びやかさは全く見られない。変な感じ。
「誰だっ!」
 中年の背の高い男が叫んだ。
「誰って言ったって……。そっちこそ誰よ? もしかして破戒神官? やだー!」
 あたしも叫ぶ。
 男は挙動不審に、
「お……おれはこの村の神官だ。破戒なんてしてない! この宗教の教祖を問いただすために来たんだ。もしかしてお前があの女の黒幕か? 変な格好に変なボードを担いで。長い黒髪にその紅い目って胡散臭すぎる」
「胡散臭いのはどっちよ。あたしはただヴィンに頼まれた調査をしに来たついでに、ここの神官さんからグリモワールを探すように言われているだけよ」
 変な格好……。確かにあたしの旅人装束は変わっているって言われるけど、この言い方には頭に血が上りそうになる。
「繰り返しで申し訳ないが、お前がこの村の神官なのか?」
 姉さんは訝しそうに男に尋ねる。
「ああ。おれが確かにこの村の神官だよ。他に誰がいるんだ?」
「あたしが会ったのは背が高くて茶髪のショートカットの女性だったわ。目は灰色。一重でいわゆるクールビューティっていう部類の人ね」
 なるべく特徴を思い出す。
「ちょっと待て。そいつ、教祖だぞ」
「え、何それ」
 男の言葉に変な声を出す。ウソでしょ、どっちが正しいのかしら?

 その刹那。
「くせ者!」
 村人と思われる信者が複数人、部屋に集まってきた。
「てめえのせいで目立ってしまったじゃないか!」
 男はあたしの胸ぐらを掴む。
「そんなことを言ったって!」
 こいつから離れようともがいていると、
「サザンクロス、そのままそいつを離すなよ」
 姉さんがそう叫んだ。と、同時に身体が宙を舞ったかのような浮遊感を覚え、そのまま意識を失った。

 ★

 目が覚めるとあの荒ら屋のベッドの上だった。
「あ、やっと目覚めたか、嬢ちゃん」
「そのようだ。神官殿、ありがとう」
 さっきの男と姉さんの声がする。
 ベッドから降りると、
「ねえ、姉さん。また飛んだの? ちゃんと前もって言って欲しいわ。てか、あたし、どれだけ寝てた?」
 頭を掻きながら、さっき起きたことを整理する。
「正味三十分もない。村人はテレポートした私たちを探しているようだ。この家に来るのも時間の問題。もう少し力が使えればヴィンまで飛ぶんだが。まあとにかく、作戦を話すから、とりあえず聞け」
 姉さんは咳払いをすると、
「話によると、この神官殿はあの女――教祖――と村全体の不正を調査しているんだと。この村の高年層は若者を村外で労働させて、自分たちはのんびりその金で遊んでいるとか。立派な神殿もそうらしい。それであの教祖は悪徳がつくブローカーってヤツだ。文字通り若者から金を吸い上げている。通りで若年層が少なかったんだよ。あの教祖を通じて若者を働かせるだけ働かせて、年寄りは皆甘い汁を吸っていたんだから。宗教って体を使えば、税金を支払う必要はないってところもよく悪知恵が働くヤツだ。あのまま捕まっていたら、ただじゃ終わらなかっただろうよ、サザンクロス」
「でも、なんであたしの名前を知っていたの?」
「そんなの知ったことか。いろんなところでいろんなやらかししてたら、そら、ある程度は有名にはなるんじゃないか?」
 姉さんは他人事のように笑う。
「話を戻すぞ、サザンクロス。この神官殿をヴィンのところに飛ばしてくれ。それぐらいできるだろ、あいつからのおつかいでよくやっているから」
「そ、そら。よくやっているわよ。あいつがあたしの生存確認代わりにしているって言っているぐらいはやっているわ。でもそれとこれと……」
 思考は一旦停止した。動き出した思考回路が繋がり、姉さんの言わんとすることが分かって来た。
「もしかして、この神官さんをヴィンのところまで飛ばすってわけ? 姉さん、それは荷馬車に人を放り込むようなことよ。危険だわ」
「ちょっと、チョーカーの姉ちゃん。そんな、安全にモノを送る『力』なんて、神官ですらあまりいないのに、こんな小娘に出来るって言うのか? それもオレを飛ばすって……ふざけてるのか?」
 神官さんにも指摘されてる。
「お前らの『力』と私たち姉妹が使う『力』が同じかどうかは分からない。でも、私の妹は自覚こそしてないが、トリプルS級で不思議な力が使える。そうでなかったら、私をこうやって無機物にさせてまで生かせてないからな。神官殿なら理解できると思うが」
 神官は黙ってしまった。ってか、姉さん、一体何を言っているのかしら?
「つまり、嬢ちゃんの『力』とそのコントロールを信じろ、ってわけか」
 神官は肩をふるわせ笑う。自暴自棄のようだ。
「じゃ、くれぐれも丁寧にやってくれよ、サザンクロス」
 姉さんは真剣な声だった。

 無事、証拠である書類ごと神官を飛ばした直後、荒ら屋のボロボロのドアが乱暴に開いた。クワやスキを持った年寄りの村人が鬼の形相でこちらを見ている。
「嬢ちゃん。オレらを貴族に売るつもりか?」
 一人のジジイが入れ歯をガクガクさせながら叫んだ。
「貴族に売る? 何のことだ?」
 姉さんは鼻で嗤う。お願いだ、あまり火に油を注がないでくれ。
「じゃあ、どうしてあの神官がいないんだ? 子供を守れ、子供も一人の人間だって叫んで貴族に媚びを売っていたあいつが!」
「子供に甘い扱いをすると、大人を舐めてかかるんだ。厳しく育てるのが子育てってヤツなのに、それは虐待だってあの神官は叫びやがって!」
 年老いた村人はおのおの、そうだ、そうだ、と叫ぶ。
「わたくしがそれを救ったのですよ。春風のクロスさん」
 茶髪のショートカットの女神官――教祖サマ――が薄ら冷たい笑みを浮かばせていた。
「救ったのね。あの悪魔の手段で。じゃあ、この危機的状況のあたしも救ってよ」
「それは無理ですね。見逃しはしませんよ。あなたの伝説もここまで。わたくしが新たな伝説となるのです!」
 教祖は大声で笑った。
「どういうこと?」
 教祖の言うことが訳分からなくて、首を捻る。
「あなたの存在は一種の宗教となっているんです。今の自分の状況を良くしたい、世の中に不満を持っている人たちが思い通りの人生を歩みたいそう考えている人たちにとって、冬から春になるように、絶望から希望になる存在があなたたち姉妹です。わたくしはそんなあなたたちに憧れました。だから、これから」
 教祖は大きく息を吸い、
「次からはわたくしがその役目をいたしますので、是非! 消えてくださいませ!」
 と叫んだ。同時に、村人達はあたしたちに向かって武器と化した農具で襲いかかってくる。
 とっさにホバーボードに乗りエンジンをふかした。そして村人に向かって発進した。村人はパニックを起こし、あたしたちを避ける。
 痛みもなしに荒ら屋から突破できた。でもこれで安心とはいかない。無理矢理ふかしたため、ホバーボードがエンストを起こしたのだ。修理するには小一時間かかりそうだ。
 息はあがっているものの追いついてきた村人達を見て舌打ちをする。
「姉さん、あたし、一暴れするわよ」
「分かった」
 姉さんの返答を聞いたあたしは、ジャケットを脱いだ。
「どこからでもかかってきなさい。たった一人の人間にそんな多数で襲うなんてチキン以下のナマモノさまたちよ!」
 あたしはわざとに村人を挑発させた。
「なにを! 我々を罵倒するなんて!」
 挑発に乗った村人達はあたしたちに襲いかかってきた。
「男も女もいる村なのに違う口で同じ事しか言わないなんて、バリエーションないわね」
 深呼吸するとまっすぐ敵を見据えた。
 あたしは一人の女が振り上げたクワの柄を持つと、そのまま下に振り落とした。女は地面に叩きつけられる。柄は折れた。直さない限り、農作業は無理だろうな、とちょっと心苦しい。
 次々と襲ってくる村人が持つ農具を足や腕でバッキバキ折っていく。スキやクワなどの柄は木なので、ちょっとしたコツさえ把握すれば容易に折れる。
 武器を折られた村人は戦意喪失しているようだ。一人は素手で殴りに来た人がいたけど、他の村人の武器を折った拍子に頭をぶつけたらしく、気絶していた。
 村の様子は死屍累々……まではいってないけど、青ざめた村人がへたり込んでいた。立っているのは教祖様だけ。さっきと違って、その手には分厚い本が握られていた。
「力を感じて、このボロい家を探したらありました。灯台下暗しってこのことですね!」
 教祖は高笑いして本を掲げる。
「グリモワールがやっと見つかった! ここに来てあの男に危険物ってことで盗られたグリモワールが!」
 まるで自分の宝物が見つかったかのように微笑む。
「クロスさん、ごめんなさいねえ。あなたの手を煩わせる必要なかったようです」
 冷たい声で教祖はあたしを茶化す。
「ねえ、春風のクロスさん。生きた人間を本の中の登場人物にするグリモワールって知っていますか? わたくしはこの本で様々な人々の人生を読んできました。凄く楽しかった」
 子供をあやすような声で教祖はこう言うと、
「春風のクロス。あなたの伝説もここまで。おとぎ話はおとぎ話として本の中にいなさい! ずっと大切に持っていてあげるから!」
 あたしに向けて本を広げた。気持ちが悪い匂いの風が舞う。中身は真っ白だった。真っ白な本って不思議ね……なんて思っているどころではない。本の中に文字通り「吸い込まれそう」なのだ。恐怖でしかない。
「こけたらオシマイだな」
「姉さん、のんきに構えないでよ。あたし、いまどうすれば良いか、考えているんだから! 姉さんも考えて!」
 妹のピンチになんでこんな様子でいられるんだ。
「サザンクロス。私を外せ。そしてあの中に投げろ」
「は? どういうこと?」
「私たち二人とも吸い込まれるよりは、まだマシな結果になるはずだ。さあ!」
 姉さんが何を言っているか分からないけど、あたしは姉さんであるチョーカーを外した。
 そして、本に向かってぶん投げた。
「なにを考えているのですか? どうかしたのですかね」
 教祖の女は高笑いをした。姉さんは本の中に吸い込まれ、そのまま本は閉じられた。
「さあね、姉さんが考えていることはあたしにも分からないわよ」
 風がなくなったあたしは息を整える。
「伝説の姉妹の別れってワケね。悲劇的で最高だわ! ステキよ! でも、心配しないで。今から会わせてあげるわ。本の中でね!」
 教祖は再び本を開いた。姉さん、何のために吸われたのよ。あたしにどうしろってワケ? 緊張が走る。今はあたししかいない。ここをどう切り抜くか。
「うっ」
 教祖はカエルが潰れたような声をした。手に持っていたグリモワールは恐ろしく分厚く、大きな本になっていた。青ざめた村人たちは慄いた様子で散らばっていく。
「腕が折れる!」
 慇懃無礼な態度はどこへやら。教祖の女の腕はグリモワールの下敷きになっている。顔は冷汗三斗。真っ青だ。
「助けて! 助けて!」
 教祖の女はあたしに助けを請う。
 助けてと言っても、正直あたしに解決策は思いつかない。姉さんかあの神官だったら知っていそうだけど、今はいない。
「助けて、って言ったってさ。あたしも姉さんをここから出してあげたいけど、あなたがその様子じゃねえ……。とりあえず、あの薄情な信者よりは近くにいるから、死にやしないわ、多分ね。安心して挟まっていなさい」
 どうしようもなさに溜息をつく。
 あたしはランタンに明かりを灯すと、ホバーボードの点検を始めた。

 ★

 モノホンの神官とヴィンがやってきたのはそれから一時間後だった。まさかヘリコプターなるホバーボードよりも浮く、空飛ぶ乗り物で来るなんて、金持ちって凄いわね、って驚く。
「おい、クロス。首のチョーカーがないぞ。姉御さんは?」
 ヴィンは開口一番そう言った。
「あの大きな本の中。グリモワールに吸い込まれてしまったわ。どうしようか悩んでいるところ。神官さんなら解除出来るかな、と思って、待ってたの」
「クロス。お前って変なところで冷静だよな」
 ヴィンは複雑な表情をする。
 グラサン集団や明らかに警察や軍人と思われる人たちもわらわらとやってきた。
 大男が例のグリモワールを持ち上げようとしているのだけど、なかなか持ち上がらない。
「ちょっと待ってくれ。処理をする」
 村の神官さんは大男をかき分けた。数秒経つと、ぴかり光った。
「今すぐこれを燃やしてください。テクタイト卿! 力を持つ人間が扱うには危険すぎる!」
 振り返り叫ぶ鬼気迫る神官さんに、さすがのヴィンも、
「分かった。やるから、落ち着け」
 そう言って、胸ポケットからライターを取り出した。

 ★

「これから一人で旅をするのかと思うとちょっと怖かったわよ」
「嘘つけ。うるさいのが消えたと思って嬉しく思っているくせに」
 姉さんを首に巻く。
「さて、行きますか」
 貰うもの貰って準備を終えたあたしはヴィンが用意した豪華な部屋から出た。
「おい、クロス。話を聞いてない」
 大きな隈で眠たそうな目のヴィンがあたしを引き留める。
「おはよう、ヴィン。どうしたの、寝不足ぎみのようだけど」
「てめえのやらかしの後始末だ! っても、今回は流石にお礼しか言うことないけどな」
「どういうこと?」
 あたしは首を捻る。
「お前も疑問に思っていることがいくつかあるだろう。オレも疑問に思っていることが何点かある。朝食がてら話してくれ」

「なにから話せば良いか」
「ヴィンってば、こんなに美味しい朝ご飯を食べているのね」
「サザンクロス。今はそういう場合じゃないと思うぞ」
 美味しいパンに甘い卵焼きとサラダという初めての組み合わせに驚いた。かなり美味しい組み合わせだ。食べ過ぎちゃいそう。
「あの女は、クロス、お前を狂信的に好きだったようだ。まるで本物の神様のように」
「は?」
 パンのくずが喉の変なところに入り、咳き込む。
「だから、クロスが方々で人々を救っているの聞いて自分も真似したくなった。でも旅をしててもクロスのようにうまくいかない。やっと救えると思ったのがこの村だった。若者に不満を持った年寄りを救いたかったそうだ。それがあのざまじゃ、誰も救われないよな」
 ヴィンの言葉に恐ろしさを感じた。味が分からなくなる。
「一ヶ月ほど前、あの村出身の青年たちが直談判してきたんだ。仕送りとして給料を吸われてこのままだと年寄りに殺される、って。そこであの村を調査をしていたわけだ。あの神官さんも同じ危機感を持っていてくれたおかげで、警察に訴える必要な書類はすぐに作れたよ。一徹で済んだのは彼のおかげだ」
 ヴィンはコーヒーを美味しそうに飲む。
「で、あの教祖が潰されていたグリモワールだが、ウワサじゃ三百年前に書かれたグリモワールだったらしくてさ。あの女の宝物だったようだ。孤独を紛らわせるために人々を吸い込んでは読んでいたらしい。研究に使いたかった、って叫ぶ研究者もいたが、あまりに危険すぎるということで、ちゃんと処分したから安心してくれ」
「そんなに貴重なものだったの。あの女がいうには、吸い込まれた人を物語にするって言っていたけど、マジだったのね! ところで姉さんが吸い込まれたらどうしてあんなに分厚くなったの?」
「それは私が説明しよう」
 姉さんが割り込んできた。
「サザンクロスとの旅より、私単体の生き様の方が長いからだよ。経験が豊富ならページ数も分厚くなるだろ? サザンクロスはまだ若いから分からないと思うがな」
「姉さん、あたしのほうが若いって、姉さんとそんなに年が……!」
 茶化されてカチンときた。姉さんに触れる。
「そういうことだったのか。まあ、そんななりだったら、何かあったんだろうな」
 ヴィンは納得した様子で、水を飲む。
「ところで、オレは生存確認として各地域の名物を送ってくれ、って頼んでいたけどさ、あれは業者や神官を使わず、クロス自身の『力』を使っていたのか?」
 ヴィンは不思議そうな深緑の目であたしを見る。
「小さいときから使えたのだもの。みんな当たり前に使えると思っていた」
「そ……そんな凄い力があるのに大学に行かないってもったいなさ過ぎるぞ」
 引きつり笑いをするヴィンに、
「まあ、根無し草があたしには丁度良いから、別に気にしてないわ」
 と言うと、
「ごちそうさま。じゃ、行くわね」
 あたしはホバーボードを片手に食堂を出た。

 まぶしい朝日が輝いていた。その中を縫うようにホバーボードで飛ぶ。
「あのさ、姉さん」
「どうした」
「方々で人々を救っているってあの女、言っていたけど、あたしたちはそんなつもりみじんもなかった。少なくてもあたしは、ただその場の危機をどうにかしなきゃとかしか考えてなかったの。でもどうしてこんなことになっちゃったのかしら」
「そんなことを言ったって仕方がないぞ。お前らしくもない」
 姉さんは溜息をつく。
「まあ、そう言っちゃそうなんだけどさ」
「今はアイツを探すのが先だろ。生きているのが判明したんだから。とりあえず、神官大学のある街でも行ってみないか? 卒業名簿とか漁ってみるだけでも価値はあるかもしれない」
「そうよね。くよくよしても仕方がない。先に進むしかないわ! 明日は明日の風が吹く! だわね」
 悩みは春風に飛ばされ、心は軽くなった。         

【直前告知】文学フリマ東京36に参加します。D-37

2023年5月21日(日)12:00~17:00
東京流通センター 第一展示場・第二展示場Fホールが会場です。
スペースは第一展示場のD-37です。
売り子は私と従姉の二人です。
ジャンルは「エンタメ・大衆小説」になります。
よろしくお願いします。

お品書きは

恩知らずの闇子さん(頒布価格:1000円)
神様がいる喫茶店(頒布価格:500円)
・死者の代理人(頒布価格:100円)

です。

「恩知らずの闇子さん」あらすじ
都子が手に入れたコンパクトミラーには、悪霊「闇子」が取り憑いていた!
闇子はことあるごとに都子の身体を乗っ取り大暴れ!
辟易する都子であるが、一方で、闇子は都子のことを大切に思っているよう?
勉強漬けになりそうな都子を心配したり、
危機的状況に陥ったとき、とっさに都子を守ったり。
闇子は一体誰なのか?
何が目的なのか?
そして、都子と闇子の関係とは?

「神様がいる喫茶店」あらすじ
喫茶「がじぇっと」の店長は三つまで願い事を叶えてくれる神様。
そこでバイトを始めたひびきと訪れる客たちの願い事を巡る様々な騒動。
その様々な願い事を見てきたひびきが叶える願い事とは?

ブラックジョークなドタバタ劇!

webカタログはこちら。

5類になるとはいえ、コロナ禍の開催なので、
感染対策をして来てください。
よろしくお願いします。

「神様がいる喫茶店」は残りわずかです。
多分、今回で最後。

リトルプレス「恩知らずの闇子さん」

リトルプレス「恩知らずの闇子さん」頒布価格:1000円、B6サイズ、ページ数:494ページ
マジで「自分のため」だけに書いた話です。
しかし、あまりに面白いので(自画自賛)、
(半分ウソ。読んで頂いて面白いんだなって実感しました)
リトルプレス化しました。
様々な方々のお力をお借りしてます。
毎度、ありがとうございます!

頒布先
HOSHIDOさん
webサイト:HOSHIDO
通販もしていただいています。
(2023/05/08追記)
A Sleep Storeさん
webサイト:A Sleep Store

頒布先が増え次第、追加させて頂きます。

Kindle版は引っ込めました。
ありがとうございました。
(2023/04/24追記)

=あらすじ=

都子が手に入れたコンパクトミラーには、悪霊「闇子」が取り憑いていた!
闇子はことあるごとに都子の身体を乗っ取り大暴れ!
辟易する都子であるが、一方で、闇子は都子のことを大切に思っているようで、勉強漬けになりそうな都子を心配したり、危機的状況に陥ったとき、とっさに都子を守ったり。
闇子は一体誰なのか? 何が目的なのか?
そして、都子と闇子の関係とは?
(ジャンルはホラーではなく、ジェットコースターハイテンションローファンタジーです)

紙の色は若草色です。イメージ的には都子の制服の色です。
表紙は自作です。センスがないのは仕方がないです。
初めての試みとして、扉ページや挿絵などをいれました。
それも同人誌ならではの楽しみとして。

紹介して頂きました。

 

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★誤植について

「恩知らずの闇子さん」の正誤表です。

391ページ7行目
誤「来花先生」→正「篠座先生」

447ページ11行目
誤「飯降夫人」→正「篠座夫人」

シールで直そうと思ったのですが、色々試してみたところ、
私の技術では無理だったので、訂正文を挟みました。
気になる方は、該当部分を修正ペンなどで直して頂くとありがたいです。

他、一部に誤字があったり、14行が15行になっていたり、フォントが変わっていたりしますが、
笑って許してください。

★実はこの世界観はずっと温めていたものなので、
主人公が違う話がまた別にあります。
これは新人賞狙いで書こうかな、って思います。

 

#文学フリマ東京 に参加します。

文学フリマ東京36に参加します。

2023年5月21日(日)12:00~17:00
東京流通センター 第一展示場・第二展示場Fホールが会場です。
スペースはD-37です。第一展示場にいます。
ジャンルは「エンタメ・大衆小説」になります。

お品書きは

恩知らずの闇子さん(頒布価格:1000円)
神様がいる喫茶店(頒布価格:500円)
・死者の代理人(頒布価格:100円)

です。

webカタログはこちら。

従姉妹と出ます。

5類になるとはいえ、コロナ禍の開催なので、
感染対策をして来てください。
よろしくお願いします。

あと、「神様がいる喫茶店」の在庫具合が絶妙に微妙でして、
イベントにはしばらく出ないと思いますが、
多分今回でラストになります。

【直前告知】文学フリマ京都7に参加します。

1/15の京都文学フリマ7に参加します。
スペースは「か-04」です。
会場はみやこめっせ1F 第二展示場B・C・Dです。

持っていくリトルプレスは
「恩知らずの闇子さん」(1000円)
「神様がいる喫茶店」(500円)
「死者の代理人」(100円)
以上の3つです。
Webカタログはこちらです(外部リンク)

店番は私と母でいきます。
よろしくお願いします。

【イベント】京都文学フリマのwebカタログ

webカタログ「天空の破片」

1/15に京都の京都市勧業館みやこめっせで行われる
京都文学フリマに参加します。
位置は「か-04」になります。

webカタログにも載せましたが、
持っていく作品は、

「神様がいる喫茶店」(500円)
「恩知らずの闇子さん」(1000円)
「死者の代理人」(100円)

の三作品の予定です。
増えることはないです。
(ただ「死者の代理人」に関しては、折らなきゃいけないというアレ)

当日はよろしくお願いします。

【直前告知】文学フェスタに参加します。

初めてお品書きを作ったので、見づらかったら申し訳ないです……。

2022/11/6、10:00~16:00まで、
福井県立図書館エントランス内で、文学フェスタが行われます。
詳しいチラシはこちら。
大野の本屋「HOSHIDO」さんの店主さんを含めた常連メンバーで
合同サークル「星度派」のひとりとして、参加します。

既刊として、
「恩知らずの闇子さん」(頒布価格1,000円)(2022年7月発行)と
「神様がいる喫茶店」(頒布価格500円)(2020年7月発行)、
新刊……というか、新作短編として、「死者の代理人」(頒布価格100円)を持っていきます。
(今後のため、ちょっと反応が見てみたい作品であったりします)
手で一つ一つ丁寧に折りました。乱丁とかあったら、すぐに取り替えます。

当日、多分混み合うと思いますので(雰囲気が読めない)、
来場される方は、コロナ感染予防対策をよろしくお願いします。
私も気をつけます。

【イベント】11/6の文学フェスタに参加します。

福井県立図書館で行われる「福井文学フェスタ」にて、
いつもお世話になっているHOSHIDOさんの常連メンバーで、
合同サークル「星度派」として参加します。
お品書き?は「神様がいる喫茶店」「恩知らずの闇子さん」です。
もしかしたら、web再録で何かを持っていくかもしれません。
それか書き下ろし。出来れば、何か書き下ろしたいなあ。まだ二週間あるし。

イベント情報はこちらを参照してください。
福井文学フェスタ

京都文フリに参加します。

2022年1月15日の京都の文学フリマ京都7、
参加を申し込むたび、コロナの状況が悪化して、
福祉職の母にいつも止められていたのですが、
今度は何が何でも参加します。

つーか、兄貴や父が出かけまくっている
(この前なんて北海道に行っていた兄)のが、
悔しくてたまらなかったのもあり。
体力を付けるモチベーションにもなるかな、と。
京都駅で熱中症で倒れたので……。

とりあえず、ご報告まで。

近況報告:「ロクエヒロアキ『KAIKO+KAIKO』展」に参加しました。

眠れないぐらいの手の痛みと夕方になると発熱がおきるため、病院で血液検査したら、
肝臓の検査をする羽目になりそうでした。
いくらなー私が太っているからって、主訴と違う検査をするか普通。
検診じゃねえって、お前、言っただろ??
だったら、手の痛みを見ろよ。
結局、整形外科に行って、レントゲン撮りました。
手の疲れの可能性が高いだけという……。
それにしても、あれだけキレイな手の骨は、
我ながら惚れ惚れしましたね。
キレイな真っ白な骨が映されているの。
お見せしたいぐらい。
まあ、ともかく、微熱の原因は謎で終わり……。
風邪程度の炎症が出ているのは確かなのですけどね。
今、手の痛みは少し和らいでいるので、こうやって書いてますが、
まだ痛いので、休み休み書いてます。


カクヨム新人賞、諦めました。
理由は無茶苦茶簡単。
書き終えてはいます。
それは終えているんです。公開していないだけで。
ただ……文字数が足りなかった。
一万字足りなかったら、流石に無理だわ……になります。
イベントをもう一つ増やせば良いとか思ったのですけど、
無理矢理話を引き延ばすのも……と。
このシリーズはチャレンジ作として、色々試すシリーズとして置いておきます。
時期に同人誌にまとめるかも。
代わりになんですが、短篇の新人賞を投稿しました。
これを頑張ったせいで、手がつかれたのか……?


やっと本筋。
ロクエヒロアキ『KAIKO+KAIKO』展に参加してきました。
いやぁ。面白かったです。
「作品に対して作家はどこまで責任を持つべきか」論が話し合えたのは一番良かった。
純文学と大衆文学の違いとはなんぞや? という話も面白かったですね。
なんか個人的には「賞」の違いなだけのような気がしてきました。
どちらにも美はあるはずですし。
ありがとうございました。
他、ロクエさんに個人的にも色々話を聞いてもらってしまいました。
悩みというか。こだわりというか。
あと、リトルプレス「恩知らずの闇子さん」をお渡ししてきました。
HOSHIDO店主さんとウサ姐の他にロクエさんに読んで貰っていましたのですよ。
分厚い……って驚かせてしまいました。
個人的ハイライトは、
ロクエさんも中島みゆきがお好きだそうで、
実は闇子さんのサブタイトルに中島みゆきの楽曲リスペクトを入れていて、
「ここ、アルバムにしか入っていないんですけど好きなんで、結構こだわったんです」と言ったら、
「えっと、アルバムのタイトル忘れたけど、地上の星が入っているアルバムの……」
と、当てられてしまいました。
「恩知らずの闇子さん」の中島みゆきリスペクトのタイトルだと言ったら、
一発で通じてしまいました。
なんか、ここまでコアなファンは、母以外知らなかったので、
嬉しくなりました。
最後、脱線しましたが、とりあえず、面白かったです。


ああ、手が痛い。
ヒリヒリする……。
とりあえず、ここまで。

リトルプレス「神様がいる喫茶店」

リトルプレス「神様がいる喫茶店」頒布価格:500円、文庫本サイズ(A6)、ページ数:286ページ

Web小説で2017年頃からぽつぽつ書いていたヤツです。(今は非公開です) やっとこさ形になりました。 様々な方のお力を頂きました。ありがとうございます。
紙はレモン色です。(店長の瞳をなんとなくイメージしました)

リトルプレス「神様がいる喫茶店」頒布価格:500円、ページ数:286ページ
Web小説で2017年頃からぽつぽつ書いていたものをまとめたものです。 やっとこさ形になりました。 様々な方のお力を頂きました。ありがとうございます。

手伝ってもらった方

表紙:伊藤ゆか さん webサイト:伊藤ゆかイラストサイト

校閲・校正:maki さん webサイト:Glenscape

置いてもらっているお店

HOSHIDO さん webサイト:HOSHIDO HOSHIDOさんの通販サイトに置いてもらっています。

a sleep store さん webサイト:a sleep store

今後について

手元の在庫はすべてなくなりました。 在庫は上記のお店のみとなります。
再販しようかどうか悩みますが、まあ、今後の活動次第です。

★今、続編……というか、スピンオフ……というか、 出し切れなかった設定を使った「なにか」を書きたいです。 まずは酒豪の小夜鳴姉弟とか、成金ハルカさんとか。