スロースロースロー!!!

なんか生きづらいので、心理検査を受けました。
WAIS。いわゆるIQテスト。
発達特性を調べました。

「すっごいピーキーだね」

全IQは100だったんですよ。
普通オブ普通。

ただ、生きづらい理由はこのIQの数字じゃなくて、

言語理解は上から数えた方がかなり早い。
知覚推測は下から数えた方がかなり早い。

って、ところ。
平均が100なだけで、かなりのばらつきがあるステータス。
知覚推測ってのは、そのままで視覚や聴覚でそのままの情報をインプットすることらしいんだけど、それが無茶苦茶下手という結果。
つまり、100ある情報を70しか受け取れない感じらしい。
んで、ここで失った30の情報を言語能力からくる推測力で、補ってしまうとのこと。

無意識に。

無意識に。

たしかに、この知覚推測の苦手さって、自分がどう頑張ってもできないことの理由のひとつとして、説明できちゃうんですよ。

たとえば、地図が読めないこと。
正確には場所が覚えられない。
方向音痴。
福井に20年近く住んでいるのに、ストレートに図書館に行けないときがしばしば。
よく頭をぶつける。
人の名前を顔が一致しない。
部長の名前を全員間違えて覚えてた。
キャラクターの名前が覚えられない。
小説の人名が覚えられなくて、感想が言えない。
スターマンは知ってるのに。

そこそこ大変なわけですよ。これ。
だって、世の中のそのままの状況がわかんないんですもん。
状況が分からないのに、それを覚える能力もない。
んで、面白いのは、言語理解が高い部分。

知覚能力はインプットメイン。
言語能力はアウトプットメイン。

その知覚として得るはずだった情報を、少ない情報で推理して把握してしまう。
インプットした情報が足りなければ、その情報を自分の中の情報でアレコレつないで、考えて、アウトプットする。
それを毎日。
シンキングスローしばり。
シンキングファスト並のスピードでシンキングスローやってるってことだよ。
ファスト&スローの感想が「え、当たり前の話じゃん……」だったし。

そりゃ、しんどいわな!!!!

世の中を「理屈」という一芸で生きてきたわけなんだし!!

攻撃特化で、守りが最弱のアドレーヌみたいなもんなんだし!!!

アドちゃんは、ガードキャンセルとアドペインターを使いこなせば最強だけど、とにかく体力が最弱中の最弱なので、下手したら即死するキャラ。
IQをゲームのステータスみたいな扱いはどうなのかと言われたら、そうだけど、このとおり、自分の不得手がカバーできるほどの得意分野があるわけで。

知覚でわからなくても、まあまあ社会で生きていけるのは、世の中全てを理屈で把握してるから。
普通の人は世界を「世界」として取り入れるのに、私はそういう能力が足りない。
足りないから、高い言語能力を使って、理屈で世界を理解しようとする。
「これは疲れやすい生き方。寝なさい」は心理士の弁。

んで、もっと面白いのは、得た70の情報を、必要に応じて知識にしてしまうこと。
知らない物事や数字とか、そういうものを、直接自分の中に取り込む(インプット)のは下手なんですけど、そこに具体的な意味づけ、まあデータとして処理できれば「知識」として、アウトプットに回せるようになるみたいです。
ローデータをそれなりに体裁を整えたDBにすれば、よほどのことがない限り、できるようになる。

あたし「最近、電話応対することが多いんですけど、知らない企業名はメモろうと思っても、メモる前に忘れちゃうんですよ。詫びを何回も入れながら、なんとかメモった企業名を、応対のあと検索して、この会社はこういう業種だから、この人の部署がメインだなって把握出来たら、次はスムーズにメモれる」
心理「普通は企業を調べないです。無意識にどうにかしようとしてる」
あたし「え……」

知覚能力が高い人の特長でモノを探すのが得意というのがあるらしいです。
私も捜し物は得意なんですけど、よくよく考えてみたら、私はその状況を見るのではなく、人の行動を性格から推測して、多分ここにあるだろうと目星をつけて探すんです。
なので、自分の捜し物はできない。
ここでも理屈で生きている。

脱線した。
まあ、とにかく。
自分が苦手とするのを、どうにか克服しようと努力していたんだなあってのが分かったので、受けてよかったです。
もう少し自分を労りたいです。

よくIQが20違うと話が通じないとかいうけど、そりゃ言語能力が20違えば、みんなと話はかみ合わないものね。同じ量だけ知覚能力がないから、そりゃ話があわないわね。

んで、発達障害でよくいわれるADHDとかASDとかはどうなの? という話になり。
ASDの傾向はあるみたいだし、家系的にあり得るのはそうなんだけど、でもASDかと言われれば、違うらしい。
こだわりがあるかと言えば、好きなものはあっても、それがなきゃ死ぬでもない。
食べ物の好き嫌いも多くない。
かいわれ大根とオクラが苦手なぐらい。

グラフとして見て、発達の乱れはあるから、発達障害はある。
が、そういう障害名はつけられないとのこと。
分類不明。
面白いね。

で、知覚能力の話に戻ると、いわゆるIQだけの問題じゃない気がするんです。

10年前ほど前、生まれつきの滑車神経麻痺が分かったんです。
症状としたら、複視といって、ものが二重に見えてしまうもの。
で、これが起きないように、脳が目を無理矢理動かしていることが分かりました。
つまり、まともにモノを見るだけの余裕がないわけで。
見ることだけに必死というか。

私の人生は、一生火を噴いたノイズだらけのビデオを高性能なAIで補正していくものなのでしょう。
そりゃ、しんどいわ。

この検査の目的は原因探しというより、最初に言ったとおり、実際の困りごとに対してどうすべきかを考えるためのデータ集めなので、とりあえず眼科かなあ……とか考えています。

正直、子供の頃、誰かに気がついてほしかったのが本音。